【要約】リスキリング超入門

本記事がおすすめの人

・時代に取り残されたくない人
・個人の力で稼ぎたい人
・組織の中で存在感を高めたい人

今すべき学び直しを考えなければ・・・

「リスキリング超入門」をおすすめします!!

・タイトル: リスキリング超入門 DXより重要なビジネスパーソンの「戦略的学び直し」
・著者  : 徳岡晃一郎、房広治
・発売日 : 2023/2/25
・出版社 : KADOKAWA

『リスキリング超入門』|内容解説

リスキリングとは

リスキリングとは?

リスキリングとは、一般的に「学び直し」と言われています。
働き方の変化を見据え、今後新たに発生する業務で役立つスキルや知識の習得を目的に、勉強する取り組みのことです。

人生100年時代を迎える中で、最近はビジネスパーソンの学び直しが必要と言われています。
特にあらゆるものがデジタル化に向かう現代において、DX(デジタルトランスフォーメーション)やITに関連した学びを推奨されています。

日本は他国に比べ、デジタル化に後れをとっています。
経済産業省も他国にこれ以上遅れを取らないよう、補助金や副業の解禁を企業に要請するなど、リスキリングを強く推奨しているのです。

リスキリングの誤解


最近よく聞く「リスキリング」ですが、ひとつ問題があります。
それは「リスキリング」や「学び直し」という言葉そのものが目的化していることです。

本来、DXやリスキリングは何かの目的を達成するための手段であるはずなのに、学び直すことがゴールになっているのです。

リスキリングは目的があって初めて役に立ちます。ではリスキリングの目的とは何か。

それは日本の企業や組織が世界の中で力を発揮すること。日本の強みを生かすこと。選択肢をふやし人生を全うできる力を身につけることではないでしょうか。

学び直すことはあくまで手段。
どんな目的をもって学び直しを行うかが非常に重要なのです。

戦略的リスキリング

リスキリングに必要な4つのS

デジタル技術は変化が速く、常に知識のアップデートが必要です。
時代の流れに乗り遅れないよう、スキルを身につけることはもちろん重要ですが、本当に大切なのはその先に何を目指すのかという視点です。

リスキリングを通して、今本当に身につけるべきはデジタル社会の進展を活用していく力です。
未来を見通しどのように自分のスキルを広げていくかを考えましょう。

本著ではビジネスパーソンの学び直しの「意義」と「戦略」を具体的に提案しています。
「シナリオ思考」「スピード感」「サイエンスマインド」「セキュリティ感度」という、4つのSを身につけましょう。

シナリオ思考(scenario)

未来予測から逆算して現在を考える

いまから30年後の未来は何が起きているでしょう。
現金やATMは存在しているか。車は全て自動運転になるのか。

未来に起きることを思い描き、現在を眺め、やるべきことを行うことが「シナリオ思考」です。

想像した未来には自分の今の仕事が存在しないかもしれません。
しかしそこから今を考えることで、今やるべきことを把握し未来を変えることができるでしょう。

次々に起こる出来事に後手で対応するのではなく、長期的視点で戦略的な思考を確立することが大切なのです。

スピード感(speed)

スピードとは、決断である。

日本のスピード感は他国と比べて遅いのが現実です。
コロナウイルスのワクチンをみても他国は1年弱で実用化していますが、日本企業は3年経過しても実用化されていません。

スピードとは決断をする責任能力と定義しています。
世の中が目まぐるしく変化する現代において、決断を早く行えることは最も重要であり、正しいかどうかはその時点では重要ではありません。間違えたら修正すればいいのです。

個人単位の学習で考えたときにもスピード感は重要です。
プログラミングやデジタル技術を習得しても、スピード感をもたずに取り組んでいると、スキルを習得できた時にはもう必要のない技術になっている可能性があります。

時代の変化を認識し、世の中のスピード感に合わせることが大切なのです。

サイエンスマインド(science)

科学的な裏付けを論理的に検証してく。

DX(デジタルトランスフォーメーション)は論理的・合理的な考えのうえに成り立っています。
世界のスタートアップ企業は、科学的な裏付けを論理的に検証していく姿勢があります。

事実やデータを分析し、客観的かつ論理的に「正しさ」を導き、次の行動を決めることが大切なのです。

サイエンスマインドで必要なのは「データで確かめる」という習慣です。
日々のニュースや自分のビジネスにおいて「本当かな?根拠は何かな?」と思う癖が、データサイエンスマインドの基本となります。

セキュリティ感度(security)

自分の土俵を創り、守る力。

ここ最近、ビジネスの観点からセキュリティに関する注目が急激に高まっています。
その理由として、世界全体のルール変化と北朝鮮やウクライナ紛争問題などの地政学リスクが高まっていることがあげられます。

例えば、環境問題は人類共通の利益を目指す取り組みであり、これまでの常識やルールは通用しなくなっています。
世界共通のルールや枠組みを捉え、自社や自分の立ち位置を見直しながらビジネス以外の領域でもしっかりと自己防衛できる力が求められます。

そのためには政治、外交、軍事、文化などを含めた広い知識を学びつつ、リスクに備え、チャンスをうかがうことが重要になるのです。

世界の状況と照らし合わせ、自分のビジネスにリスクはないか、世界のルールとズレていないかをしっかりと確認しましょう。

『リスキリング超入門』|まとめ

最近よく耳にする「リスキリング」や「学び直し」。
必要性は理解しつつも何を学べばいいか分からない方が多いのではないでしょうか。

これからは「個」の時代。
自分の未来と世の中を想像し、今何をすべきかしっかり考えることが大切ですね。

学び直すことが目的ではなく、スキルを習得した先に何ができるのか。
「リスキリング」の本質を理解し、時代に取り残されないよう注意したいと思います。

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